検索してもサクラの情報が見つからないケースに注意してください

今回は悪質業者の巧妙な仕掛けを見破るためにサクラの名前がどうやって決められているのかを分析してみました。悪質業者はサクラや悪質サイトの情報が見つからないように下のような巧妙な仕掛けをしているケースがあります。

ケース1：簡単な名前を使う

サクラの名前には下のような名字がなくてよくありそうな名前が使われているケースがたくさんあります。

たくみ
ゆうな

このケースでは、よく使われる名前は同じ名前の人が多いので検索しても情報が見つかりにくくてサクラの名前に使われやすくなっていたと分析できます。

ケース2：名前を変えまくる

簡単な名前を使っているサクラはサクラの名前がばれるとすぐに名前だけ変えるケースがたくさんありました。

名前を変えまくるサクラの例

このケースでは悪質業者はサクラの名前を変えることでサクラの情報を見つけにくくしようとしているケースが分析できます。悪質業者がサクラの名前を変える期間はばらつきがありますが、早いと1日、長いと1ヶ月くらいで変わっているケースがありました。

ケース3：珍しい名前を使う

名前を変えるサクラの中には普通ではない珍しい名前を使っているケースがあります。

美央里、麻尋、茉莉佳、万理華など
礼央、凪人、唯翔、昴など

このケースは、すでに使われたことがあるサクラの名前だとサクラのプロフや写真だけを変えても同じ名前で検索したときに似たようなサクラの情報が見つかるので、調べても情報が出てこない珍しい名前を選んでいると分析できます。

ケース4：名前を変えないサクラ

「名前を変えるサクラ」とは逆のタイプのサクラで「名前を長い間変えないサクラ」がいます。サクラの名前が変わらないケースを分析すると、悪質業者はサクラの名前に過去のチェーンメールに使われていた名前や昔の事件の容疑者の名前を使っていることがわかりました。

(名前を変えないサクラの例)
橘 あゆみ（悪質サイトの分析記事）
橘あゆみの名前は2001年頃に流行した恐怖系チェーンメールで使われていた名前と同じです。
渡辺 祐介（悪質サイトの分析記事）
渡辺祐介という名前は東京医科歯科大病院で事件を起こした容疑者の名前と同じです。

今は何かあったら検索するのが当たり前で、悪質業者の被害にあってしまった人でもおかしいと感じたら一度はサクラの名前やサイト名で検索して詐欺被害の情報がないか調べて被害を防げているケースが増えています。

しかし↑の名前を変えないサクラの名前は、名前だけで検索しても、同じ名前の人の過去の事件のニュースやチェーンメールの内容が先に出てきてしまって、調べてもサクラの情報を見つけにくくなっています。
このようなケースでは、サクラの情報が見つからなかったことで逆に情報がないから詐欺ではないと信用してしまうことにつながって被害が拡大してしまっているケースがあるので注意してください。

「名前を変えないサクラ」の名前にはマイナーなスポーツ選手の名前が悪用されているケースもありましたが、実在する人の名前を悪用すると個人名の悪用になり、悪用された人が悪質業者を名誉毀損で訴えるケースが考えられるためか、使われているケースは多くありませんでした。
悪質業者は犯罪者や実在しない架空の人物であれば名誉毀損で訴えられることもないと考えて、過去の事件の容疑者の名前やチェーンメールの名前を悪用しているのではないかと推測できます。

・詐欺の情報が見つからないケースを信じてはいけません

悪質業者は↑のようにパターンを変えてサクラの名前が見つかりにくいように巧妙な仕掛けをして騙そうとしています。

サクラの情報を調べても情報が見つからなかったからといってサクラを信じてしまったり、サクラの写真をネットで調べても同じ写真が出てこなかったからサクラではないと信じてしまうケースがありますが、このようなケースは「詐欺の情報がない=詐欺ではない」にはならないので気をつけてください。

情報が見つからないケースは「詐欺の情報がない=詐欺なのかはわからない」だけであって、詐欺情報が見つからなかったという理由だけで相手を信用してしまうのは大変危険です。詐欺の情報がなかったケースは「詐欺の可能性が残っていて信用してはいけないケース」になります。

・悪質業者の手口に対応するために

巧妙な悪質業者の仕掛けに対抗するには、被害にあわないように騙しの手口を知り、騙されないようにするための対策が必要です。

１、検索する力を強化する

悪質業者がサクラの情報を隠そうとしているなら、サクラの情報を見つけるための方法をよく知っておく必要があります。探したいサクラの情報は、名前だけの一つの言葉だけではなくて下のような複数の言葉と一緒に検索すると見つかりやすくなるケースがあります。

「サクラの名前」 + 出会い系 + サクラ

「サクラの名前=橘 あゆみ」のケースで実際に調べると「橘 あゆみ」や「橘 あゆみ　メール」で調べても悪質サイトの情報は見つかりませんが、検索する言葉を↓のようにすると悪質サイトの情報が見つかります。

橘 あゆみ　出会い系
橘 あゆみ　サクラ
橘 あゆみ　出会い系　サクラ

ほかには、↓のような言葉でもサクラ情報は見つかります。

「サクラの名前」 + 「悪質サイトの名前」
「サクラの名前」 + 「サイトの運営会社名」
「サクラの名前」 + 「悪質サイトのURL」

悪質業者はログイン後の画面でサイト名や運営会社を変えたり、URLを変えたりしているケースがあるので組み合わせによってはうまく情報が見つからないケースがあります。情報が見つからなかったら複数のパターンで探してみましょう。

探したい情報があったら、このように複数の言葉を一緒に調べると求めている情報は見つかりやすくなるケースがあります。「詐欺」「メール」などの一般的な言葉だけだと一緒に検索しても別の情報に埋もれてしまって見つからないケースがあるので検索する時はできるだけ具体的な言葉を使って調べることで必要な情報を見つけやすくなります。

２、検索エンジンの会社に報告しておく

詐欺情報を調べるのに多くの人は検索エンジンを使っていると予想できますが、悪質業者は検索エンジンの仕組みを逆手にとってサクラの情報や悪質サイトの情報を隠そうとしています。

検索結果を決めているのは「Google」や「Yahoo」などの検索エンジンサービスを提供している会社です。検索しても探していたサクラの情報が見つからなくて被害にあってしまったケースがあったら検索エンジンを作っている会社にそのケースを情報提供することで、被害を喰い止める為のサクラ詐欺の情報が見つかりやすいようになるかもしれません。

検索エンジンの会社は検索結果についての意見を求めているので、その窓口から連絡する方法があります。

日本で使われている検索エンジンには「Google」や「Yahoo」や「Bing」という検索エンジンがあります。その中でYahooはGoogleと契約して同じ検索結果を使用しているので「フィードバック」する場所がありませんが、ほかの検索エンジンは下の箇所から意見を送ることができました。

Googleへのフィードバック
スマホでGoogle検索したあとのページの一番下に「フィードバック」があります。

Bingへのフィードバック
スマホでBingにアクセスしたページの右上のメニュー（三本線マーク）を開くと「フィードバック」があります。

サクラや悪質サイトの手口は巧妙化を続けています。新しい手口に騙されないようにご注意ください！

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2018/10/13作成 2021/1/14更新
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